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京町家と制震工法

 

 




地震に強い京町家・・・制震工法 × 限界耐力計算


伝統工法による京町家は、玉石という大きな石の上に直接柱が乗っているため、一般的な在来工法のように土台と基礎が金物でしっかりと固定されていません。 また、柱や梁は金物を使用せずに継手や仕口による接合方法をとっており、地震時には建物全体が揺れることによって地震力を吸収し、更に大きな力がかかった場合には、木材のめり込みと玉石上の柱が移動することによって倒壊を防いでます。このことは建物の構造を強くし地震力に対抗する「耐震」の考え方とは異なり、ある程度建物が揺れる構造にする必要があります。
しかし、現存する京町家を地震力でそのまま揺らすと建物自体の老朽化などが原因により、地震波と建物の揺れが同調することでブランコのように揺れが大きくなった結果、建物が倒壊してしまう危険性があります。ハチセでは安全な住まいを提供するため、「リ・ストック制震装置」を用いて大きな揺れを吸収、さらに揺れに柔軟に対応し、揺れによる変形後も粘り強く耐える「荒壁パネル」、さまざまな構造計算方法がある中で伝統工法の良さを引き出せる「限界耐力計算」を用いてより安全性を追求しています。

リ・ストック制震工法・・・エネルギー吸収で揺れを制御

制震装置オイルダンパー

リ・ストック制震工法とは、新幹線のぞみ号や高層ビルに使用しているオイルダンパーを開発した鞄立製作所のオイルダンパーを使用して、地震時の地震エネルギーを吸収し建物の倒壊を防ごうとするものです。地震は1回の揺れで終わるのではなく、余震も含め複数の揺れを起こします。リ・ストック制震装置は、その場合にも常に繰り返し作動し、建物の揺れを、1/30rad以下に抑える働きをします。※1/30radとは、建物の揺れの大きさを表す数値で、例えば横架材間の距離が3,000mmの場合は100mmの揺れを指します。建物の揺れが1/30radを超えると建物の損傷が大きくなり、倒壊の危険性が高まります。

オイルダンパーは外気温度に左右されにくく、マイナス10℃〜プラス50℃まで安定した減衰力特性を保有 耐用年数は60年の為、メンテナンス不要!

 

 

 

時刻暦応答解析計算法とは?!

高層建築の設計手段。リ・ストック制震工法では過去の大きな地震のうち、阪神淡路大震災と十勝沖地震を含む4つの代表的な地震の地震波を基準として層間変位角(=建物の傾きを表す角度)を1/30以内に抑えるようリ・ストック制震装置の必要個所数を算出します。

 

 

限界耐力計算・・・京都市の耐震診断に採用されている計算方法

限界耐力計算とは、町家(建築物)の耐震要素となる土壁や、貫、差鴨居などからその町家の復元力の特性を調べ、地震時(震度6強)に起こる町家の変形量を予測する手段のことをいいます。その変形量があらかじめ設定した損傷限界値※1及び安全限界値※2以内に収まっているかを確認することにより、建物の耐震性能を評価します。
損傷限界値

構造体に致命的な損傷が発生しない範囲で設計者が判定する値。限界耐力計算では稀に発生する地震に対して構造部材の応力又は建物の応答変位がこの値以下であることを検証する。

安全限界値

構造体が倒壊・崩壊しない範囲で設計者が設定する値。限界耐力計算では、極めて稀に発生する地震に対して構造部材の応力又は建物の応答変位がこの値以下であることを検証する。

 

荒壁パネルとは?!

日本建築の壁下地となる荒壁は、調温・調湿性などの多方面優れていますが、一年以上の乾燥期間を必要としてきました。今回採用した荒壁パネルは筋交いや構造用合板に比べ高い変形性能を持ち、揺れに柔軟に対応し、粘り強く耐えます。従来の土壁と比較しても、耐力・ねばり強さの点から同等以上の性能を持っているため町家や社寺などの伝統工法の新築・改修に優れた性能を発揮します。また、土・古紙・木などの素材をベースとしているため、シックハウス対策にも効果を発揮する素材です。土の呼吸で湿度を調整し、吸湿して結露を防止します。
荒壁パネル



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